リアルタイムレンダリング
Revit の 3Dビューを、そのままきれいな絵(レンダリング)で見ながら歩き回れる機能です。 光の通り道を 1 本ずつ計算する方式(レイトレーシング)で、影・映り込み・部屋の奥まで回り込む光を表現します。 Revit 以外のソフトは要りません。
描画は Revit とは別のウィンドウ(Tools28Render)で行います。万一こちらで問題が起きても Revit は止まりません。
必要なもの
- GPU(グラフィックボード): Vulkan に対応したもの(ここ数年の NVIDIA / AMD / Intel の GPU ならほぼ対応)
- RT コア付きの GPU(NVIDIA RTX など)があると高速です。無い GPU でも、自動で予備の方式に切り替えて表示します(少し遅く、少し粗くなります)
- ノートPCで「内蔵 GPU + NVIDIA」の場合は、自動で NVIDIA の方を使います
- GPU のドライバーは最新にしてください。リモートデスクトップ・仮想マシンでは GPU を使えず、起動できないことがあります
使い方
- Revit で 3Dビュー を開きます(透視ビュー・アイソメのどちらでも可)
- リボン 28 Tools > レンダリング > リアルタイムレンダリング をクリックします
- 別のウィンドウが開き、同じ視点で描画が始まります。止まっているとだんだんきれいになります
対象は「そのビューに見えているもの」です。セクションボックス・非表示・フィルタで見えなくしたものは描画されません。
操作
Revit の 3D ビューと同じ操作に加えて、キーボードで歩き回れます。ウィンドウの左下に操作の案内が出ます(右上の「×」で隠し、「?」で再表示)。
| 操作 | 内容 |
|---|---|
| ホイール | ズーム(カーソルの先の物に近づく) |
| ホイールを押してドラッグ | 移動(パン) |
| Shift + ホイールを押してドラッグ | 回転(オービット) |
| ホイールをダブルクリック | 全体表示 |
| 左ドラッグ | その場で見回す |
| W A S D / 矢印キー | 前後左右に歩く(Shift で速く) |
| Q / E | 下がる / 上がる |
| + / − | 明るさ |
| R | 最初の視点に戻る |
| P | 今の視点を画像で保存 |
| Esc | 閉じる |
ライブ同期(Revit の変更がすぐ反映)
描画ウィンドウを開いたまま Revit で作業すると、
- 壁を動かす・マテリアルを変える などの変更が、数秒で描画ウィンドウに反映されます
視点は連動しません。描画ウィンドウと Revit のビューは、それぞれ自由に動かせます。 凡例・シート・注記・寸法など、描いている 3D ビューの見た目に関係ない編集では同期しません(Revit が重くならないように)。 平面・断面・立面・3D・集計表での編集は、形状や値が変わることがあるので同期します。
右上の 「同期中」ボタン をクリックすると同期を止められます(もう一度クリックで再開)。 大きなモデルでは、変更のたびに Revit が少し止まることがあります。気になるときは同期を止めてください。
書き出し(右上のボタン)
ボタンの下の小さな札(PNG / HTML / EXE)が、保存されるファイルの種類です。
ファイル名は「日付_ビュー名.拡張子」(例: 261016_3D 南東.png)が最初に入っています(保存先の画面で変えられます)。
| ボタン | 保存されるもの | 使いどころ |
|---|---|---|
| 画像(PNG) | 今の視点の高画質な画像(PNG) | 資料・プレゼンに貼る |
| 360°(HTML) | 見回せる 360°画像(HTML + JPEG) | HTML をブラウザで開くと、ドラッグで周りを見回せます。メールやチャットで送れば、相手は何もインストールせずに見られます |
| ビューア(EXE) | 歩き回れるビューア(exe) | Revit の無い PC でも、ダブルクリックで今と同じように歩き回れます |
- 画像・360°は保存に少し時間がかかります(進み具合が画面に出ます。Esc で中止)
- ビューアの exe は署名の無いプログラムなので、受け取った PC で「Windows によって PC が保護されました」と出ることがあります。 その場合は 「詳細情報」→「実行」 で開けます。ビューアを開く PC にも Vulkan に対応した GPU が必要です
きれいに見せるコツ
マテリアル(外観タブ)
マテリアルの 「外観」タブ の内容を使います。
- イメージ(テクスチャの画像)・色・反射率・粗さ・透明度・レリーフ パターン(凹凸)・自己発光 に対応しています
- 画像が見つからないマテリアルは色だけで描画します。Autodesk のマテリアル ライブラリの画像と、 Revit のオプション「追加のレンダリング外観パス」に登録したフォルダ・プロジェクトのフォルダから画像を探します
- ガラスは、外観の種類(ガラス・透明)か、マテリアル名に「ガラス / glass」があると透明として扱います
- 金属は、外観の種類(金属)か、マテリアル名に「金属・スチール・アルミ・ステンレス」などがあると金属として扱います
照明器具
照明器具ファミリの 測光の設定(明るさ・色温度・配光・光源の形)を使って光らせます。
- 実際の明るさに合わせているので、昼間は照明の効果は控えめです(本物と同じです)
- 夜の様子を見るときは、ビューの 「太陽の設定」で夜の時刻 にしてから起動してください。照明が主役になります
- 配光データ(IES ファイル)の形は使わず、下向きの半球として扱います
太陽
ビューの 「太陽の設定」(日時・場所)の太陽の向きを使います。真北の設定も反映されます。
うまくいかないとき
| 症状 | 対処 |
|---|---|
| 「Vulkan を使えません」「使える GPU が見つかりません」 | GPU のドライバーを最新にしてください。リモートデスクトップでは使えないことがあります |
| 模様(テクスチャ)が出ない | 画像の場所が見つかっていない可能性があります。ログ C:\temp\Tools28_debug.txt に「テクスチャ画像が見つかりません」と出ます |
| 動かすと粗く見える | 止まると数秒できれいになります。RT コアの無い GPU では粗くなりやすいです |
| 描画ウィンドウのログ | %LOCALAPPDATA%\Tools28\Render\render.log(使った GPU・速さ・エラー) |
できないこと(今後の予定)
- 空の雲・時刻に合わせた空の色の変化
- 配光データ(IES)の形
- 草・人・車などの添景